ルビーのエグゼ対戦記

ロックマンエグゼシリーズの対戦・大会について

【寄稿 EVOJ5位構築】ギガ3ラケット逃げswitchバグデス(エグゼ6/ファルザー/マスターズ)

エグゼ3、5、6の公式大会で入賞経験(最高 全国ベスト4)があるオフィシャルネットバトラーの氷山さんにEVOJapan2024で使用し、5位となった構築を寄稿いただきました。感謝。
 
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■構築名称
ギガ3ラケット逃げ(switchバグデス)
 
■対戦ルール
改造カードあり(マスターズクラス)
 
■フォルダ
・スタンダード
 
エリアスチール*×5(TAG)
スチールパニシュB×1
スチールリベンジZ×1(TAG)
クイックゲージ*×2
フルカスタム*×1
バリア200W×1
バブルラップZ×1
ドリームオーラU×1
カワリミ*×3
 
・メガクラス
ブルースSP
グランドマン*(REG)
グランドマンSP
キラーマン*
ブラストマンSP
エレメントマン*
ダブルビースト
 
・ギガクラス
メテオナックル
ファルザー
バグデスサンダー
 
■ナビカス
バグストッパー
カスタム1×2
ギガフォルダ1
ラッシュサポート
アンダーシャツ
チャージMAX
HP+300
HP+500
 
■改造カード
ナンバーズ
テングマン
トトポール
ニドキャスター
ナイトメア
 
■基本的な説明
エグゼ6の歴史の中で研鑽されたラケット逃げの亜種。
ラケット逃げの教科書的な強みはCSで火力を稼ぐのが難しい代わりにエリア争いに強く、相手のバリア系を剝がしやすい=チップの火力を相手に押し付けやすいという点である。
結果相手に致命打を与えることは難しいものの試合のコントロールには長けている為クイックゲージを使い判定で勝つことを狙う戦法が確立したという歴史がある。
 
■基本的な立ち回り。
レギュラーグランドマンをビートの餌にする。基本的に相手がヘビゲ主体の戦法と判断した場合自分はノーマルゲージでココロバグ2倍を狙いながらクイゲの後出しで立ち回る。中盤も過ぎて互いのエリア争いのリソースが尽きてかつ相手がドリームオーラかサンクチュアリを使い終わってるならバグデスにswitchして相手のコントロールをしながら逃げる
 
 
 
↓以下マニア向け記事
 
 
 
■採用経緯
アドコレにより新規参入するプレイヤーは過去のブログ記事が大量にあるため構築形成には苦労しない。一方でその構築の構築経緯は知らない事と使い方は言語化が難しいため粗さが出る。構築レベルで著しい相性不利を背負いにくくコントロールに長けたラケット逃げはその粗さを突きやすいと判断しランクマで採用。
結果62連勝(切断がなければ80連勝くらい)でやはりアドコレ環境でも強いという確信に至る。GBA時代にラケット逃げ目線で苦手だったステガパネスチ逃げとチップ破壊が環境から消えたことと、それらを環境から消した原因のCSインビジに対してラケットハメの選択肢もある事など地位の相対的向上があった。
結果環境の強戦法はバスター、CSインビジ、ラケットになると推測。自分の性格に合うのはラケットと判断してEVOJもランクマ同様ラケットで良いと採用。
 
■アレンジに至る思考プロセス
・プロセス①
古のラケット逃げを環境と自分に最適化する際に最初に着目したのが環境にアンインが多いことであった。
通常のラケット逃げはカワリミマジックを採用するが環境に多いアンインを食らうと無力である。一方でアンインを高確率で回避する手段がない。
 
基本に立ちかえって考えると逃げ戦法の勝利条件は
 
相手に与えたダメージ>自分が受けたダメージ
 
である為、自分のダメージを減らすことの価値と相手にダメージを与えることの価値は実は概ね等価であり、カワリミマジックの機能不全に対して攻撃リソースを増やす、もカワリミマジックの代案足りうるのである。そう、代わりにギガチップ増やそうぜ?カワリミマジックとギガフォルダ1のサイズ近いしさ、となる。
スタンダード1枚の火力が200、ギガが600くらいと考えると差が400あり、アンイン環境下でもカワリミマジックで400以上被弾を回避できる自信がある人はマジック採用が正解である。僕は無理なのでギガ1が正解である。そういう思考プロセス。
 
・プロセス②
ここまででギガ3ラケットという結論が出る。次にバージョン選択であるが環境にアンインが多い理由の一つはバスターでハメる為でもある。こっちが撃破されると逃げ以前の問題になってしまう為クロスやビーストでハメを回避するためにファルザー版を選択
 
・プロセス③
どのギガを採用するかでナックル、ファルザーはすぐ決定。ランクマではフォルテアナザーを採用。ただフォルテアナザーは穴とオーラに弱い。初期穴とか特にどうしようもない。加えてギガ3種ともカットインオーラに割と弱いという欠点があった(実際りょうたくさん辺りはそこを的確に突いてくる)それと熟練のバスター使いにはラケットはやや立ち回りが難しくゲージコントロール含め主導権を握るのが難しい、それとエリア争いも終わった中盤・終盤のラケットは使いどころがなく、かといってクロスしてもCS火力は低くココロバグを失う。故にバグデスは絶対的な答えではないが選択肢に入る為採用。
バスター相手に動きづらくさせるなど時間稼ぎ、自分の被弾ダメージ削減、あわよくば当たれば初期穴の時のフォルテアナザーより火力面もマシという採用理由。
 
■調整案
ギガ3ラケットファルザー版は3枚目のギガが定まっていないので個性に応じて調整可能。アンイン後のサイトバッチによる被弾ダメージ削減のほうが自分には向いているという人はサイトバッチで良い。初期穴リスクに耐えられるならフォルテアナザーでもよい。かっこいいからクロスディバイドでもよい。
 
それ以外の調整余地はスチール量だが自分が先手取ってスチールしとくほうが相手はパニシュ系を選択しやすく、そこに攻撃チップを割り込ませるのは戦術の一つでありエリア量が必要ない構築でも活きるシーンは結構ある。後はラケットの特殊事情はCSインビジに対してラケットハメのオプションがある点なのでCSインビジにどの程度意識を割くかにもよる。
 
■その他
すごい不思議なんだけどなんで俺以外の人ギガ3って思考プロセスにならんかったん?途中「逃げの勝利条件」ってプロセス①で書いたようにこれ合理的な派生だと思ってるんだが。
バスターとCSインビジは強い人たちが握ってて自分が握っても劣化版になるなって考えて違う構築を求めてラケット握る→ギガ3派生は自然な流れのはず。
でもアドコレ初期から今に至るまで俺しかいないんだよねこの構築。謎。